今回の質問概要
🏳️🌈 人権・多様性 🏙 まちづくり・再開発 ⚖ 行政の透明性私は、アウティング(本人の同意なく性的指向や性自認を第三者へ公表する行為)への区の対応と、二番町地区再開発をはじめとする再開発事業の進め方について質問しました。 人権尊重の観点からの制度整備と、住民参加や行政手続の透明性について区の考えを質しました。
問題意識
性的指向や性自認を本人の承諾なく第三者へ伝える「アウティング」は重大な人権侵害です。過去にはアウティングをきっかけとした痛ましい事件も発生しており、自治体としての対応が求められていると考えました。
主な質問
- 千代田区はアウティング問題にどのように対応しているのか
- 職員や区民への周知は行われているのか
- アウティング禁止を条例に明記する考えはあるのか
- 誰もが安心して暮らせる地域づくりをどう進めるのか
区の答弁
区は、職員向け指針やLGBTQハンドブックを通じて理解促進に取り組んでいると説明しました。一方で、独自条例を制定する予定は現時点ではないとの考えを示しました。
性的指向や性自認にかかわらず、誰もが安心して暮らせる社会を目指し、人権尊重の取組をさらに進めることを求めました。
問題意識
二番町地区再開発では、説明会の開催方法や意見募集のあり方、住民との対話不足などについて多くの懸念が寄せられています。私は、地域住民の声が十分反映される仕組みが必要だと考えています。
主な質問
- 説明会の周知方法は適切だったのか
- 住民が十分参加できる環境だったのか
- 住民意見は計画に反映されているのか
- 高さ制限や再開発方針は地域合意を得ているのか
区の答弁
区は、地域課題の解決に資する計画であると考えており、今後も都市計画手続の中で意見を伺いながら進めていくと説明しました。
再開発は地域住民の理解と納得があってこそ進められるものです。より丁寧な情報提供と住民参加の機会を確保することを求めました。
問題意識
再開発に関する意見書募集では、住民・在勤者・関係者の区別が十分に把握できないのではないかという懸念があります。行政に対する信頼を維持するためには、公平性と透明性が不可欠です。
主な質問
- 意見書はどのように集計・評価されているのか
- 住民と在勤者を区別して把握しているのか
- 第三者による検証を行う考えはあるのか
- 意見募集の公平性をどのように確保しているのか
区の答弁
区は、都市計画法の趣旨に基づき意見書の内容や論理を重視しており、数や属性ごとの集計結果を公表する考えはないと説明しました。
区民の信頼を得るためにも、意見募集や集計方法について透明性を高め、公平性が分かる形で説明責任を果たすことを求めました。
43: ◯18番(岩田かずひと議員)令和5年第4回定例会(第3日) 本文 2023-11-30
◯18番(岩田かずひと議員) 2023年第4回定例会、大トリを務めさせていただきます。
千代田区のアウティングに対する対応についてお伺いいたします。
まだあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、カミングアウトというワードなら聞いたことがあると思います。どちらもLGBTなどのセクシャルマイノリティであることを第三者に告げることではあります。ただ、一見アウティングはカミングアウトと似たような意味に捉えられることがありますが、意味は全く異なります。カミングアウトは、当事者が本人の性自認や性的指向を他者に伝えることであり、あくまでも当事者が自分の意思で第三者に告げるか否かを選択することができるのに対し、アウティングは、LGBTなどのセクションマイノリティであることを本人の承諾を得ずに第三者が勝手に他人に言い触らす行為を指すもので、本人の意思ではありません。例えばAという男性が、自分自身をゲイであるとBに伝えることはカミングアウトですが、BがAの承諾を得ないで、Aは実はゲイなんだと、A、Bの友人であるCやDに言い触らす行為がアウティングです。Aからすれば、Bを信頼して話したのに、その信頼を裏切られただけでなく、知られたくなかった人にまで自分のセクシャリティが広まってしまうという二重のショックを被ることになるのです。これは訴訟にまで発展するだけでなく、人の命を奪うことにもなりかねません。
具体例を挙げますと、2015年アウティングをきっかけに男子大学院生が校内で自殺した、一橋大学アウティング事件が起きました。2020年には厚生労働省がアウティングをパワハラ行為と定めています。LGBT法連合会の神谷悠一事務局長は、アウティングは職場でのハラスメントとして防止が義務づけられましたが、それ以外の学校や医療などの場では法整備がなく、何が該当するのかや具体的な対応についてはまだ理解が広がっていません。条例で禁止を明示することが重要で、周知や予防、被害を受けた場合の救済にもつながりやすくなります。当事者の周囲の環境が差別的であればあるほどアウティングの影響は甚大となりますと語っています。
そこで質問します。千代田区ではアウティングに対する対応はどのようなものがあるか、お答えください。また、アウティング禁止を明記した自治体として、都内では、港区、杉並区、豊島区、墨田区、江戸川区、国立市、町田市、日野市、武蔵野市など、2023年10月1日時点で、少なくとも12都府県で26自治体がアウティングの禁止を条例で明記していますので質問します。千代田区ではそのような条例をつくる予定はあるのか、お答えください。
次に、二番町地区をはじめとする我が区における再開発の進め方について質問します。
我が区では、現在あちこちで再開発が進んでおりますが、問題も多く、強引な進められ方がされています。外神田一丁目南部地区では、都市計画法17条の手続に入る判断は委員会に委ねると言っておきながら、委員会に何の説明も判断を委ねることもなく、いつの間にか17条の手続に入り、我々が判断しましたとしれっと言い放ち、強引に手続を進めました。こういう委員会軽視とも取れるやり方について、区長はどのようにお考えでしょうか。まちづくり部の考えではなく、こういう部下を持った区長の考えを自身の口でお聞かせください。
さらに、二番町地区も同様で、とにかく早く事を運びたい一心なのか、広報の仕方が不十分、住民の意見を聞かない、公平な判断をしていない、などなど言いたいことはたくさんあります。例えば、先週11月24日と25日に行われた二番町地区地区計画の変更に係る素案の説明会ですが、説明会希望の方は11月20日までに申し込みくださいとあるが、当方宅に届いたのは11月23日です。このような小細工は故意によるものなのか、しかも委員会の中で複数回の出席をお願いし、それが了承されたが、案内にはわざわざお一人様1回の参加申込と書いてある。これだけで抑止力が働いて、複数回参加を断念する方もいるかもしれない。さらに二番町のことであるのに、なぜ番町にあるいきいきプラザや近隣の小学校や区民館ではなく、場所の離れた区役所でやるのか、どれだけ出席させたくないのだろうと思われても仕方のないことである。当日は、再開発に関係する業者が複数名参加し賛成意見を述べていたが、それは最初から予測できていた。しかし、それよりも質問が1人2問と制約を受けたことが腑に落ちない。できるだけ多くの人に意見を聞きたいのであるならば、全ての質問に答えればよいのではないか。区役所で開催しているのであれば、区民館と違い、会場の時間の制約もないはずである。質問潰しではないか。そして、今年3月の都市計画法17条に基づく二番町の意見書募集では、住民ベースで圧倒的な反対多数となったが、意見書は数ではなくて内容だと、区は言い出した。また、都計審の専門家会議で、少なくとも地域課題の解決が確実に見込まれ、かつ地域の大方の賛同が得られる場合には高さ60メートルを超えることが認められる。80メートルというのは所与のものではないと言われているのに、80メートルという数字が出た途端、都合よく日テレの出した地域貢献と引換えに、自分のところだけ規制緩和してくれという傲慢な80メートル案で推し進めようとし始めた。しかし、先ほど述べたとおり、住民ベースでは圧倒的多数で反対票の方が多いのである。ならば、たとえ日テレが採算が取れないからと80メートル案を出してきても、せめて60メートル案も出させるべきではないのか。それでも都計審も委員会も無視して、この日本テレビに寄り添った計画を強引に推し進めていくのか、お答えください。そもそも賃借人を含む地元住民の大方の賛同は得られているのかもお答えください。
そして、意見書についての懸念もある。外神田一丁目南部地区再開発でも、賛成意見2,550通のうち約2,500通程度が同じフォーマットで、殊にA意見書は718通、B意見書は504通であったのと同様に──これは関係者調べであります──二番町でも何かしらの工作がされるのではないかと危惧しています。それも当然で、区は過去に賛成何名、反対何名と数字だけを言っていたが、蓋を開けてみたら3,978通のうち3,040通が在勤者と番町住民以外の意見書であり、賛成票が多かったが、地元住民ベースでは圧倒的に反対票が多かったということがあったからである。それら全てが組織票とまでは言えないが、明確に怪しいパターンもあったそうである。同日付で同一文書が35件、同一フォーマットで全て四番町か五番町の在勤者と記載の意見書が90件、同一フォーマットで千代田区在勤者からの意見書が135件もあった。これも同じく関係者調べであります。意見書募集要項で住所の記載を求められているのに「二番町」としか書いていなかったり、番地や部屋番号の記載のない意見書まで採用していた。つまり、偽造かどうか確認するすべもないものを有効票として受け付けていた。中には、在勤者であるのに二番町住民の賛成票としていたりと、本当にずさんな集計であったとのことである。同一文章で筆跡も同じであれば、本人に無断でなりすましの可能性もある。これだけ見ても、区の調査だけでは信用できないというのが多くの区民の意見であるのもうなずける。
東京新聞2023年11月18日付朝刊にも「千代田 日テレビル計画賛成票 同一文面コピーに「疑義」」として掲載されたが、このような疑義が生じている中で、意見書を精査して疑義のないようにするのが行政として最低限の仕事ではないだろうか。今後は意見書の住所も枝番まで正確に記入し、在住、在勤、所属先、在学の別まで分類集計したものを有効とすべきであると考える。もしも在住、在勤すら区別しないとするならば、誰の指示なのかお答えください。
区が公平な審査ができない以上、第三者の目は必要です。疑いを晴らすためにも、外部の第三者に監査してもらうべきであるが、この点どう考えるのか、合理的な理由とともにお答えください。
また、次回意見書募集の際、当該対象地区の法人は、パート、アルバイトも含め、従業員全員が意見書を出せるのか、お答えください。
そして、本件は総じて拙速に事を運び過ぎである。通常、都計審は2か月間隔で開催されるが、昨年度の第4回都計審から僅か17日後に第5回が開催されている。また、3月24日までの縦覧と意見書提出期限後、3日だけの稼働日で職員に意見書をまとめさせ、審議委員に提出、分析させるのは十分な時間配分とは言えない。何をそんなに焦っているのか、日程の決定は誰の指示なのか、お答えください。
区長も参加されていたのでご存じと思いますが、今年のサンさん秋まつりは麹町区民館ではなく近隣の貸ホールで行われました。区民館の部屋を教室に転用しているからです。容積率緩和でマンションが大型化し区民が増えたことによって学校の教室が足りなくなり、区民館の部屋を潰して教室にしている今の現状は、教育上問題はないのか。そのようなその場しのぎのいたちごっこのような現状についてどう考えているのか、お答えください。
そして、日テレビル超高層化と引換えに整備されるであろう広場についてであるが、番町の森は既にイベント広場化しており、騒音やごみの散乱がひどく、地元住民は大変迷惑している。イベント時の近隣駐車場が来街者のものと思われる区外ナンバーの車で大混雑していることからすると、イベント参加者は来街者が多いと推測できる。なぜ来街者のために地元住民が被害に遭わなければならないのか。「広場があればいいですか」と尋ねられれば、「いいです」と答える人もいるだろうが、もっと地元住民のことを考えていただきたい。そもそも地元住民は、広場に2,500平米の広さは求めていない。区の職員は千代田区に住んでいる方も少なく、千代田区に対する愛情があまりないようにすら感じる。あと数年でいなくなる方とは違い、我々住民はここでずっと住み続けなければならない。今の都市マスこそ、落ち着いた住環境、文教地区の環境を今後も大事にしたい住民のよりどころであり、閑静な住宅街を求めている。
最後に、四番町について、区も日テレも二番町で超高層ビルを建設してもそれは二番町だけであって、四番町街区にはそれは及ばないと説明し、一旦60メートル超えを許容すると、沿道にはドミノ式に超高層ビルが建ち並ぶのではないかという住民の懸念を明確に否定していますが、自分が情報公開請求により入手した文書によりますと、二番町開発後、将来的には四番町所有地の段階的な整備を目指すとあり、2024年には検討予定としながらも、開発スケジュールにも明記してあることから、日テレは四番町も超高層化し、区はそれを追認するであろうことを区民の方々が懸念されるのも当然のことである。今後の四番町の超高層化計画についてお答えください。
以上で質問を終わります。(拍手)
〔文化スポーツ担当部長佐藤尚久君登壇〕
44: ◯文化スポーツ担当部長(佐藤尚久君)
◯文化スポーツ担当部長(佐藤尚久君) 岩田議員のアウティングに関するご質問にお答えいたします。
最初に、アウティングに対する本区の対応ですが、議員ご指摘のように、個人に関する情報を本人の許可なく公表することは個人の人権を著しく犯し、ハラスメントとなり、人権尊重の観点から犯してはならないものです。区では、令和4年8月に「東京都パートナーシップ宣誓制度受理証明書等の千代田区のサービス事業等への活用に関する指針」を作成し、その中でアウティングについては、人権侵害となる行動を取らないよう徹底するとし、区内部に注意喚起を行っています。また、令和5年8月に「LGBTQを知るハンドブック」を作成し、基礎知識をはじめ、当事者が社会で直面する困難などを分かりやすく説明する中でアウティングについても言及し、地域の理解促進に取り組んでいるところです。
次に、区独自の条例制定についてですが、日本国憲法にうたわれている個人の尊重と法の下の平等、人権の尊重は全ての人に保障されている権利であり、その権利の実現は私たち共通の願いです。現在のところ区独自の条例制定の予定はございませんが、人権の尊重と多様な生き方を認め合う地域の意識を高め、性別や性的指向、性自認にかかわらず、誰もが尊重される社会を目指すことにより、アウティングなどの人権侵害がない地域社会の構築に取り組んでまいります。
〔まちづくり担当部長加島津世志君登壇〕
45: ◯まちづくり担当部長(加島津世志君)
◯まちづくり担当部長(加島津世志君) 外神田一丁目南部地区の手続につきましては、手順を踏まえて適切に行ってまいりました。
二番町地区地区計画の変更は、地域の課題解決に資すると判断しており、引き続き都市計画手続の中で意見を伺います。17条意見書については、都市計画法に意見書の要旨を提出すべきことが定められているとともに、都市計画審議会会長からも、重要なのは論理、内容であるとの見解が示されており、数による判断や属性ごとの意見の集計結果を明確化することは考えておりません。
都市計画審議会の日程は、各案件の進捗に応じて区が決定します。案件が重なることが見込まれる場合、1回の審査会で扱える数を調整しながら、開催の時期を検討しております。
麹町区民館の集会室を教室に変更した件ですが、学校運営上、特に問題ないと聞いております。
四番町に関する開発の計画内容について、現時点で区が把握している情報はございません。
46: ◯18番(岩田かずひと議員)
◯18番(岩田かずひと議員) 18番岩田かずひと、自席より再質問させていただきます。
対話によって区民の声を聞くことが大事。なのに、その必要はない、意味はないと一方的に決めつけ、対話をしない。手続は正しいと言いつつ、先週の説明会の広報のように、ずさんな広報をしておきながら、広報しましたと、既成事実ばかりを並べ立てる。中身が全く伴っていない。だから反対する区民の方が声を上げ、工事が止まる、だから工事費もかさむ。しかしこれは反対している人が悪いんじゃない。区民の声をちゃんと聞かずに工事を強引に進める区が悪いんです。我々が判断しました。総合的に勘案しましたと言うんだったら、あまりにも恣意的で、何でもできてしまう、民主主義のふりをした独裁ではないですか、これは。手続が拙速だったり雑だったりするから、区は区民の方から、業者とつながっているのではないか、何らかの見返りがあるのではないかと言われちゃうのではないでしょうか。ただ、民間でもやってみなければならないと判断を迫られることはあります。ただ、民間と違うことは、民間は責任者がちゃんと責任を取ることです。民間は、給与や賞与、そして、時には計画の失敗によって地方に転勤があり、本社に戻れないこともある。だからこそ、責任感を持って、慎重かつ丁寧に仕事をしているんです。他人の金だからなんて、そんな雑に扱うようなことは許されないわけです。そして、自分たちの判断が誤っていたときの決断も早い。決断が早いから、撤退も早い。それに比べて、永田町の地下鉄出口は、途中まで穴を掘ってそのままの状態が何年も続いている。もっと責任を持ってやるべきなんじゃないでしょうか。意見書について公平な審査をしないのであれば、やりたい放題になってしまう。第三者の目を入れるべきではないでしょうか。行政は権力を持っているんだから、疑義が生じるようなことはないようにするべきです。今後の意見書の分類集計方法、区民の皆さんが納得できるようにすべきだが、それについて再度お答えください。属性をはっきりさせなければ、在勤者、つまり業者側の言いなりになってしまう、好きなようになってしまう。まちづくりは、行政のものでも業者のものでもない。住民のものです。もう一度お答えください。
〔まちづくり担当部長加島津世志君登壇〕
47: ◯まちづくり担当部長(加島津世志君)
◯まちづくり担当部長(加島津世志君) 岩田議員から再質問を頂きました。
手続に関しましては、正式な手順・手続にのっとって進めてまいります。17条の意見につきましては先ほどと同じ答弁になりますけれども、都市計画法に意見書の要旨を提出すべきことが定められているとともに、都市計画審議会会長からも、重要なのは論理、内容であるとの見解が示されております。数による判断や属性ごとの意見の集計結果を明確化することは考えておりません。
大トリの答弁をさせていただきました。ありがとうございます。
